たけまる・バックナンバー2002/02

2002/05 2002/06
2001/12 2002/01 2002/02 2002/03 2002/04

2002/2/11
たけまる

week-end

すんまそん。最初に謝っておきます。 先週お休みしたのですが,実は今日(日曜夜)も大変疲れていてまともなことが書けません。 しかし,さすがに明日もお休みしてしまうと,編集長の威厳がなくなって しまいそうなので,今週末の小旅行についてお話ししようと思います。 文章自体も推敲をまったくしませんので,よくわからなかったらすみません。

そう,まずフランス語では「週末」は"week-end"(正確には,la fin de la semaine ですが,あまり使わない)といいますが, これは土日だけではなく,金曜の夕方から始まります。 週末に小旅行に出かけるのであれば,"partir en week-end"と言います。 週末に"vacances"という語は用いません。vacancesと言ったらやはり一週間くらい 出かけないとダメでしょう。

というわけで,たけまるは今週末,ちっかんさんとまきさんとの三人で ブルゴーニュ地方に小旅行に出かけて参りました。 修道院巡りというちょっとマニアックな旅です。 ちなみに私は運転手。

行ったのは,Cluny, Vezelay, Fontenay, Semur-en-auxoirで,Dijon泊です。 Vezelay, FontonayはUnescoの世界遺産にも指定されているようです。 しかしこれだけ修道院,教会を見るともうゲップがでそうなくらいで, 「もうええわ」と私は思うのですが,女性お二人はそれでもまだ足りないようでした。 マニアにはたまらないのでしょう。 個人的には,ClunyとVezelayの街,Fontenayのカモ達がよかったです。 その他,国道を走っていると200mくらいでおわってしまう小さな田舎町は どこもなかなか趣があって面白かったです。グルノーブルの街にはあまりない 歴史を感じさせる雰囲気です。やっぱグルノーブル近辺とはだいぶ違いますね。 山があまりないからでしょうけど,どうもロワール地方の小さな田舎町と 似ている気がしました。

そうそう,車中でまきさんが行っていたのですが,フランスの高速道路って トンネルがない。そういえばほとんどありません。やっぱ,平坦なんですね。 でかつ,街灯もないのですから,建設費は日本よりだいぶ安くつきそうです。 だから,山が多くて高速道路造りが大変な日本より 高速料金もだいぶ安いのですね(もちろん,日本よりフランスのほうが 物価が安いというのもありますが)。ちなみに,パリからリヨンまで25ユーロ程度 だったともいます。500km近くあって,3000円。東京・京都間約500km,壱万円也。

疲れました。二日間で走行距離はちょうど1000km。 まあそれほどではありませんが, 僕はバイタリティーがないのでちょっとつらかったです。 明日は午前中お休みかな?
 しかし,なによりがんばってくれたのはもう定年退職してもいいくらいの 愛車一休さんです。もうすぐで18万kmに達します。 一週間ほど前にエンジンから煙をもうもうと吹き上げて一瞬危なかったですが, それからもあっという間に立ち上がり現役に復帰しました。

そうだ!今回僕を疲れさせた理由のひとつにホテルがあります。 もちろん予約せずに出かけて適当にFormule 1にでも泊まろうと 思っていたのですが,現在バカンス真っ最中,空いているわけがありません。 結局,あるホテルで紹介してくれた Hotel Bonsai に泊まりました。なんだこの名前は!(どうも,チェーン店のようなので 今度インターネットで検索してみます)って, 別に名前はどうでもいいのですが,よく眠れなかったのです。 寝ているのかどうかもわからないくらいです。 しかも,私だけではなく,結局ちっかんさんとまきさんはほとんど 一睡もしていないとか。別にベットが悪かったとかうるさかったというわけでは ありません。このホテル呪われてんのか?? 特に,ちっかんさんはもう文句だらだら。
 ちなみに,3人部屋,25ユーロ程度です。

というわけで徒然なるままに書いてみましたが, やはり兼好法師のようにはいきません。 読んでくれた方,どうもありがとうございました。

2002/2/18
たけまる

Bonsai Hotels

先週の小旅行で出てきたボンザイホテルですが, あまりのインパクトの強さに忘れることができません・・・。 というわけで本日も「ボンザイ」を取り上げさせていただきます。
 インターネットで検索したところ簡単にでてきました。 まきさんもインターネットで調べたようです。 http://www.bonsai-hotel.tm.fr/ です。見てみてください。正確にはiの上にトレマがつきます。 やはり,チェーン店だったらしくFormule 1よりは規模が小さいですが, フランス各地に拡大中のようです。

しかし,このHPで恐るべき事実が発見されました。そうBonsai Hotelsの紹介のページです。 以下に少し抜粋させてもらいます。

Arbre miniature, originaire de la Chine, le Bonsai fut le symbole de l'harmonie entre le ciel et la terre, entre l'homme et la nature. I1 est le lien entre Dieu et les hommes pour les moines bouddhistes...
(訳 by たけまる)中国生まれのミニチュアの木であるボンザイは, 天と大地との,人間と自然との調和のシンボルでした。 それは坊さんにとって神と人間とを結ぶ絆なのです。

・・・,知らなかった,こんな奥深いものだとは。 しかも中国起源・・・。やはり中国は偉大だ。 フランス人がボンザイ好きなのは,それに天と大地の調和を見て取るから だったのか。そうかぁ, "bonsai"は中国語読みしても「ボンザイ」なのか。

と,なにも知らないで信じてしまうといけないので, Googleで「盆栽の起源」,「盆栽の歴史」で検索をかけてみました。 そうしたら,な,な,なんとさらに驚くべき事実が。

「大部分の人々は盆栽を日本文化だと考えます。 しかし、盆栽は中国で始まって韓国で花開いてから日本に渡って行った文化です。」 (韓国語ニュースか何かの訳)

ほー,日本の盆栽は韓国から伝わってきたのか。 私も生粋の日本文化だと思っていました。 最近「柔道の起源は中国!」という驚異の記事を読んだばかりですが, とにかくすべての起源は中国ってことですかな。

まあ,日本のまともそうなHPには,「盆栽とは生育する過程の中で培養や整姿を行って, 天然自然以上の自然美をつくり出し,その美しさを鑑賞するものである」とか, 「日本における盆栽の始まりは平安時代頃にさかのぼり, 現在のような『自然美盆栽』のスタイルが定着したのは明治以降といわれている」 とかってあります。中国で生まれた天と地を結ぶ偉大なボンザイが, 海を渡り日本に上陸しこんなヤワな形に落ち着いてしまったと 祖国中国の人々は嘆いているかもしれません。

注:原文を忠実に コピーしました。"Il"は"I1"とするとおしゃれなようです。ぷぷ。


追記:最後に,ちょっと話が矛盾しますが, 日本人は世界に自らの文化を伝えるのがうまいのでしょうか? というか,伝えようという意志が強いのでしょうか? この盆栽にしろ,柔道,剣道,合気道,囲碁,麻雀,将棋,お茶,などなど たとえ中国起源のものでも, すべて基本的に日本方式・ルールで広まっています。 これは日本人の「いいものは伝えよう精神」の現れなのでしょうか?

2002/2/25
たけまる

ドクトラの研究環境とステイタス

最近どうもみなさん,ネタ切れのようですが,私も・・・, ってことはないのですが,なんか日曜日忙しい日が多いんですよね。 今日なんて,宴会連チャン(昼と夜)。マジでつらいっス。 じぇんじぇんお勉強できません。
 というわけで,今日はいい加減なことを適当に書いて終わりに したいと思います。すんません。

あ,そういえば,以前のDoctoratについてのお話ですが, まだ終わってなかったんですね。「ドクトラの研究環境とステイタス」に ついて書くなんて言っておいてまったく忘れていました。 じゃあ,いい加減(良い加減ってことです)に書いてみますか。

こっちのドクトラの研究環境ですが,登録費しか払わなくていい割にいいです。 ドクトラをする場合,所属する研究室を選ぶのですが, 研究室がそれなりにお金をもっていれば普通の研究員とだいたい同じ 環境が与えられます。Officeが二人にひとつくらいもらえて, コンピュータもだいたい欲しいものがもらえ,国内外の学会発表の 費用も出してもらえます。

もちろん,これは文系と理系ではだいぶ違うし,研究室によっても だいぶ違うようです。したがって,金持ちの研究室を選びましょう(笑)。
 そう,研究室・研究所ですが,フランスは複雑です。 大学の研究室かと思ったらCNRS(国立科学研究センター)の研究所のようだったり, 所属している研究員はグルノーブル第一だったり,第二だったり,INPGだったり 混ざりまくっているのです。私も最近やっと自分のいる研究室の 形態がわかってきました。よく聞くと,CNRS, UJF, INPGの三つが出資している ようです。
 ちなみに,博士をするのに所属する研究室は別に大学の研究室でなくても かまいません。グルノーブルならCEA(原子力研究所)やINRIA(国立情報学研究所), フランステレコム,などなどあらゆる研究所にグルノーブル第一やINPGの 博士の学生がいます。まあ,純粋に大学だけの研究室というものが 存在するのかどうかは知りませんが。

そうそう,あと面白いのは博士論文準備中の学生は基本的に「学生」よりは 上のステイタスが戴けます。実際,学位取得後就職がなければ chomage(!)になりますし,etudiantという語はあまり使わなく, doctorant, thesardという語を用います。
 あと,雑用も日本と比べ少ないですね。研究所に所属するから そういうことは秘書やエンジニアの方々がやってくれますから。

なんかいい加減に書きましたが,「フランスのdoctoratはなかなかいいぞぉ」って ことです。まあ,日本でも金持ちの研究室なら同じような環境は もらえるかもしれませんけどね。
 でもでも最後に要注意なのは,もし日本で就職しようと思うならこっちでdoctoratを 取っても難しいかもしれないってことですね。日本に大変強いコネがあったり, 頻繁に日本の学会で発表とかしていないと相手にされません。 タダでさえ就職が困難なんですからね。


ご意見・ご感想はこちらまで
編集長:山田たけまる takemaru@free.fr




本文の著作権は著者に帰属します。
Copyright 2002 Takemaru. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.